破砕・選別処理
使用済自動車や自動販売機、廃電気機械類などの製品は、使用されている素材の多くが鉄でできてますが、その他にもアルミや銅などの非鉄金属やプラスチック、ガラスなど、様々な素材が組み合わさって作られています。さらに構造が複雑なため、そのままでは素材ごとの回収が困難です。
マテックでは、こういった製品を「シュレッダープラント」と呼ばれる施設で細かく破砕し、破砕したものから磁力や風力、渦電流、電磁誘導、X線などを使った高度な設備により、鉄をはじめとした多くの資源物を素材ごとに回収します。
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使用済自動車
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自動販売機
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廃電気機器類
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大型の鉄製品
シュレッダープラントでの処理フロー
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1事前選別
シュレッダープラントで処理するもののうち、自動車は自動車リサイクル法に基づいた解体・回収を行います。
自動販売機は、フロンガス・蛍光管・電池の回収を行います。 -
2破砕
事前選別が終わったものは、プリシュレッダーで大まかに破砕し、それをシュレッダーでさらに細かく破砕します。
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3集塵
破砕物に付着している微小なダストや破砕時に発生した塵やホコリは集塵機(サイクロン・スクラバー)で取り除き、きれいな空気を排出します。
取り除いたダストにもまだ細かな非鉄金属が含まれているので、非鉄選別機で回収します。 -
4鉄の選別・回収
鉄は磁気選別機(マグネットドラム)によって回収します。
回収した鉄には付着した非鉄金属(主にハーネス・モーター)やダストが残っているので、これらは人の手によって選別します。 -
5出荷
選別を終えた鉄は電炉製鋼メーカーに出荷し、メーカーで新たな鉄製品にリサイクルされます。
非鉄金属の選別・回収
鉄を回収し残った破砕物からは、渦電流、電磁誘導、X線などを利用した非鉄選別機により銅やアルミニウム、ステンレスなどの非鉄金属を素材ごとに回収します。
シュレッダーダスト
シュレッダープラントで資源物を回収し、残ったダストは石狩にあるASR資源化工場で、さらに細かく資源物の回収を行ってます。
※ASR:自動車シュレッダーダスト
切断処理
鉄スクラップの中でもH形鋼(※1)やレール、鉄板、鉄線、鉄筋など、長いものや厚みのある鉄スクラップは、「ギロチンシャー」や「マウントシャー」と呼ばれる大型の切断機によって電炉製鋼メーカーに要望された規格サイズに合わせて切断します。
シュレッダーでの処理との違いは、原料となるものが主に鉄のみを材質としたもので、選別などの処理は行ないません。
切断したものは製鋼原料として電炉製鋼メーカーに出荷し、メーカーで新たな鉄製品にリサイクルされます。
※1:H形鋼
H形鋼とは、断面がアルファベットの「H」の形状をしていることからH形鋼またはH鋼などと呼ばれている鋼材で、他にもⅠ形鋼や溝形鋼など様々な形鋼があります。他の形鋼材に比べて用途が広く、建物・高速道路・橋・岸壁・船舶など様々なところで使われているため廃棄鋼材としてよく発生します。
ギロチンプラントでの処理フロー
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1
原料
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2
切断機へ投入
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3
切断
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4
出荷