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リサイクルアート展2019:受賞作品(中学生の部)

2019 受賞作品(中学生の部)

グランプリ

グランド・ジャット島の日曜日の午後(グランドジャットトウノニチヨウビノゴゴ)
/ 札幌市立西岡北中学校 美術部(14名)

主な使用素材
プルタブ、アイスクリームの棒、廃木材、ダンボール、針金
作品コンセプト
ジョルジュ・スーラが点描で描いたこの作品を、色を塗ったプルタブで再現しました。
捨てられる運命のプルタブでもたくさん集めてひと工夫することで、昔の名画を生き生きと蘇らせることができると信じて、部員全員で力を合わせて取り組みました。
プルタブの輝きと相まって、点描画の明るく輝きのある画面を再現できたと思います。
アピールポイント
全校から集めたプルタブに、ひとつひとつ丁寧に色を塗りました。さらにそのプルタブを針金で取り付けています。さらに縁には、もう一つのリサイクルアイテムであるアイスクリームの棒を、原画の額縁の雰囲気を生か せるように取り付けました。
制作期間1年以上の大作になりました。
審査員 講評
捨てられているプルタブを使って、恐らく美術の授業の中で取り上げられたであろう新印象派のスーラが、点描で描いた名画を蘇らせた作品。
一つ一つプルタブに色を付け、人物の姿や複雑な構成を根気よく制作した努力を評価します。
完成まで1年かかったとのこと、いろいろなことがあっても全員で協力しないとできない作品であり点描画の雰囲気がよく出ていると思います。

優秀賞

古布動物パズル(フルヌノドウブツパズル)/ 竹嶋 真澄

主な使用素材
古布、合板、木材、木工ボンド
作品コンセプト
北海道は、野生動物の王国です。合板を動物の形に切り抜き、パズルを作りました。その動物パーツに布を貼りつけました。まるで、古布のパッチワークのような作品になりました。
飾っておくのも良し、遊ぶのも良しの素敵な作品ができました。
アピールポイント
母が若い頃に習っていた和裁の裁縫箱にたくさんの着物の端切れを見つけました。色とりどりで素敵な図柄です。この古布を利用して、何か残せるものはないかと考えました。
これなら、母も喜んでくれるのではないかと思います。
審査員 講評
着物の端切れを用いて、地元に住んでいる動物の形を切り抜いて、飾ったり、遊んだりするパズルにしたとのこと。
様々な動物の形や色が造形的に大胆に構成されており、見る人を和ませてくれる作品となっています。
捨てられていた布がたくさんの動物として新たに生まれ変わらせている点が評価できます。

離再来るデコトラ(リサイクルデコトラ)/ 中村 丈

主な使用素材
CDBOX、定規、ストロー、ネジ、サルのおもちゃ、ゴミ箱のフタ、VHS、プラスチックボウル、温度計の箱、コード、プラスチックホウキ、CD、袋、ボビン、ざがね、ポスカのキャップ、おさえ、コネクター
作品コンセプト
今、問題になっている「食品ロス」と「アート」にふさわしいアートトラック(デコトラ)を合体させてゴミ収集車をモチーフとして制作しました。
荷台にはゴミ箱のフタを取り付け、その横にはボウルに入った野菜があります。ボウルの中の食材は間もなく捨てられてしまうような食べ物たち。ゴミ箱の中は、消費者の都合で捨ててしまった食べ物を表しています。両方の野菜を見ると「もったいない」という感情にさせるように作りました。
アピールポイント
CDBOXをもとにCDでタイヤをつくりました。マフラーは上に向け、袋をつけて煙を再現しました。煙は白なので地球温暖化には影響ありません。運転席にはスピーカーのフタで座席をつくり、捨てられてかわいそうだったおサルさんを乗せてみました。そして、デコトラとして重要な電飾を緑のホウキを小さく切ってならべました。
僕はデコトラが大好きで将来トラック運転手になろうと思っています。「今どき時代遅れ」という人もいますが、僕はデコトラは一つの日本の文化だと思います。なので、今回の製作はとても楽しんでつくることができました。
審査員 講評
デコトラが大好きで将来はトラックの運転手になろうと思っている作者の車へのこだわりをもった作品といえます。
「食品ロスとアート」をテーマとし、廃棄される機械の部品などを野菜に見立て、愛情一杯に、そしてワクワクしながらゴミ収集車を制作していることがわかります。
食べ物を大切にしましょうというメッセージとともに、直線や円形というシンプルな素材の形や色が見る人の心に訴えてくる作品となっています。

フルーツの実るリサイクルプラネット(フルーツノミノルリサイクルプラネット)
/ 赤井川村立赤井川中学校 文化部(6名)

主な使用素材
古くなった針金と毛糸、ペットボトルなどのふた、お菓子とゼリーの容器、ガシャポンのカプセル、使わなくなったビーズとビー玉
作品コンセプト
近年、プラスチック問題が深刻になってきています。例えば、海にプラスチックが流出し、海の生態系に影響を与えていることや、マイクロプラスチックが私たちの飲料水や食塩に含まれているかもしれないことが挙げられます。
現在、そんなプラスチック問題の原因となるプラスチックごみの1人あたりの発生量は日本が第2位であり、私たちは、国際的な責任をもたなければならない立場にあります。
そこで、問題の解決のために必要になってくるのが、プラスチックごみのリサイクルです。ペットボトルのふたやガシャポンのカプセルなど、私たちにとって身近なリサイクル素材を使用したので、この作品を通してリサイクルについて考える人が増えてくれたら嬉しいです。
アピールポイント
私たちは、自分自身のためにリサイクルをしていると考えました。
リサイクルをすることで、私たちの生活は成り立っています。「巡り巡って私たちの身(み)になる」ということを「みずみずしいフルーツの実(み)」に例えて、惑星にリサイクルのフルーツが実っている様子を表現しました。
全体的に丸い形のものを使い、“巡らせる”ことを表現しています。また、ふたに模様を描いたり、カプセルやお菓子のケースにフイルムなどを入れたりして、明るく希望をもてる未来を表現するように工夫しました。
土台の中にある3つのビー玉は、3Rの「リデュース」「リユース」「リサイクル」の意味を込めています。
審査員 講評
リサイクルは自分自身のためにしているということ、つまり「巡り巡って私たちの身になる」ということを、惑星にみずみずしいリサイクルフルーツの実に例えて表現したとのこと。
色鮮やかな球体に意味を持たせるとともに、全体も線で丸い構成として希望のもてる未来を提案し、土台のビー玉の3つに「リデュース、リユース、リサイクル」の意味を持たせるなど、豊かな環境、循環型社会を創造しようという願いがこもっていてよいという評価です。