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リサイクルアート展2016:受賞作品(中学生の部)

2016 受賞作品(中学生の部)

グランプリ

Draw the future(ドゥロー ザ フューチャァ)/ 釧路町立遠矢中学校

参加者:菊池 春菜、福浦 茉衣

主な使用素材
バドミントンのシャトル、ビニール傘の骨、シュレッダー紙、ロッカーの扉、鉄製の台
作品コンセプト
私はバドミントン部に所属しており、ぜひ、部活で使用していた汗と涙が滲んだシャトル達を作品として残したいと思いました。
シャトルの羽根の部分とコルクを切り離してみると、羽根が鶴のように美しかったので、それを球体状にすることで360°全ての面が美しく見えるのではないかと考えました。
羽根と羽根が重なることで生まれる光や暗さで、私達学生が心の内でそっと抱える未来への希望や夢、将来への不安や戸惑いを表現しました。
そんな正反対な気持ちを抱えながらも、私達は力強く生きているということが伝われば良いなと思います。
審査員 講評
バドミントンで使用したあとのシャトルの羽根の形状や色彩を最大限に生かした造形作品といえます。
特に、球体上にして高い位置に置き、宇宙や未来を感じさせるとともに、内部の空間に中学生としての生き方の様々なものを内包させ、意味付けようとしているところに共同で制作した深さや工夫が見られると思います。
傘の骨やロッカーの扉などの廃棄物を活用した表現は、まさにリサイクルの未来へのメッセージを引っ張っているといえます。

優秀賞

見つめる目(ミツメルメ)・巡る力(メグルチカラ)/ 北広島市立西の里中学校 美術部

参加者:今 結鶴、乾 くるみ、坂井 雄、薮内 颯人、萩野 心那、山田 紗也乃、大郷 知広、安藤 穂歌、川上 知聖、大槻 レナ、澤田 菜々子、長嶺 杏香、世界 伶菜、米津 祐菜、齊藤 迅、浦島 遥、吉田 麗未、大野 しおり、諸澤 紗羅、高橋 莉梨

「見つめる目」と「巡る力」の2作品は、同一応募者(グループ)による同一素材をモチーフとした作品であったため、審査員全員の意見でこの2作品を1作品として審査しました。

見つめる目

全体

  • 全体
  • 詳細
  • 詳細
巡る力

全体

  • 全体
  • 全体
  • 詳細
主な使用素材
ダンボール、古米
作品コンセプト(見つめる目)
私たちの生活を支える紙は、たくさんの森林を切り開くことによって作られていると聞きます。学校にもプリントやダンボール、画用紙など、実に様々な紙資源があり、私たちは結構な量の紙をムダに使っていることに気がつきました。尽きることがないと感じる紙も、元をたどれば、どこか の豊かな自然を切り開き、材料を得て作り出したモノ。人の手が入る前のその自然には、想像もできないほど多くの動物や植物、昆虫や微生物が生きていたと思います。
自然の資源は、私たちが今の生活を維持し発展させるために絶対に必要なモノだということも確かです。でも、同じように "生きるために絶対に必要" な生き物は人間以外にもいると思います。
資源を得るために自然を利用することが止められないかもしれませんが、どのくらい利用し、どんなふうに利用し、利用した後にどうやって元に戻すのかも考えていくことが、文明社会に生きる私たちヒトの責任であり能力なんだと考えました。
そんな私たちの想いのある行動を、森の奥からジッと見つめる動物たちの目として作品を作りました。
作品コンセプト(巡る力)
自然界の再生力はとてもすごいと思います。どんな不毛なところにもちゃんと命が循環していきますが、これまで人間は、自然のその再生力を過信して、どんどん自然資源を取り出すことを反省してきました。
いま世の中では、紙や鉄、プラスチックなど、自然には帰らない人工物を使い切りではなく再利用して循環させていく方法を主にしていますが、これからは「人間が自然から作り出したモノを、また自然に帰す」ような自然に組み込まれたリサイクルのための技術と仕組みを作り出していくと良いと思います。
人間も大きな自然界の中で生きる動物なので、私たちの生活が「自然の巡る力」を上手に利用して、新しいリサイクルを中心としたものになっていくことを願って作品を作りました。なので、自然の巡る力が一番感じられた新芽の息吹の場面を、石や切り株と、出たばかりの芽として表現しています。
審査員 講評
もともとは自然の樹木であるダンボールが社会的な役割を終え、廃棄される。その大量のダンボールと接着するためにあえて古米を使って、植物の「新芽の息吹」の姿と森に住む「動物たち」として再生させるべく造形表現としてよみがえらせた努力は素晴らしいと思います。特にダンボールを重ね、独創的なオブジェとして新芽を息吹かせた発想を評価したいと思います。
また、両作品とも共同作品としてじっくり時間をかけて美しい造形物に仕上げており、これらは仲間の協力や一致した努力がなければできないものであります。
より美しく表現しようとみんなで制作していることが分かるとともに、作品としての完成度も高く、リサイクルアートの作品としてふさわしいと考えます。

OHANA(オハナ)/ 高澤 こころ

主な使用素材
アルミ缶、ペットボトルのキャップ・ラベル、プラスチック容器
作品コンセプト
父が4年前に南極の昭和基地にいて、帰国してきた時から「南極では30種類以上ごみの分別をするんだよ。」と言われていて、その時から私は、ごみにごみという名前がついていなかったら、みんなはどの様にして活用するのかなと考えていた時に、このリサイクルアート展を知って、それなら私がごみにもこんな活用があるということを今回を機に知ってほしいなという思いで作りました。
自分なりの発想で、近くにあるもので、自分で考えて精一 杯の力を出しました。
審査員 講評
ごみと呼ばれるものも一つずつ見ると「役割をもってつくられ、その役目を終えてここに存在しているということと、その一つ一つにどのようにして再び命を吹き込むことができるか」というリサイクルの基本をしっかり押さえた造形作品となっています。
アルミ缶の光沢と色彩を生かした花々の形の工夫や配色のバランスが美的に構成されています。

spring information(スプリング インフォメーション)/ 札幌市立厚別中学校 美術部A

参加者:板垣 ゆらら、中村 こはる、亀田 優花

主な使用素材
新聞紙、ダンボール
作品コンセプト
「spring(春)」イメージしてドレスを作りました。特に春を表しているところは、ドレスにたくさんの花をつけ、春らしい華やかな雰囲気にしたところです。また、うしろにリボンをつけ、ドレスに上品さを出し、インパクトのあるデザインにしました。
もう一つタイトルにある「information(情報)」はドレスの生地(新聞紙)を表しています。
リサイクルとしてたくさんの古紙に出される新聞紙は、1枚で使えばやわらかいドレスの雰囲気を出せ、重ねればより本格的な服のように使え、イメージにぴったりでした。
審査員 講評
日常の大切な情報源である新聞は、配られた時には重要な価値をもちますが、数時間たつともう廃棄される運命にあります。その役目を終えた新聞紙を「スプリングインフォメーション」として華々しい世界に甦らせ、柔らかいドレスとして造形作品に表現した発想力や想像力がリサイクルアートとして素惰らしいと思います。
装飾としてリボンの立体感や服の造形としての工夫はグループでいろいろ話し合い、共同で作り上げた結果ともいえると思います。